わたしたちのグループでは、生産設備の電気制御設計を担当しています。電気制御設計を大きく分類すると、ハードウェアの設計とそのハードウェアを動かすためのソフトウェア設計に分かれます。ハードウェア設計は制御盤や操作盤などの設計、ソフトウェア設計では設計した制御盤や操作盤を動かすためのプログラム設計やタッチパネルなどの画面設計、さらには産業用ロボットのプログラムなども設計しています。そのほか、近年は生産ラインの品質検査工程においてカメラを使って自動化することが増えてきており、そのための計測回路の設計という業務もあります。
現在、わたしが主に担当しているのは自動車の塗装ラインの設備設計や製作です。新規の立上げもありますが、多いのは既存設備の改造案件です。どのように改造するか構想・設計し、動作調整まで行います。改造案件では、設備への新機能の追加や新車種対応のための改造もあります。既存設備の場合は、工場のレイアウトを踏まえて配線の場所や設置方法などを考慮しないといけないので、現場に行くことも多いですね。実際に設備を見てみないとわからないことがたくさんあります。
2017年に携わったボデー溶接ライン設備の自動化改造案件はとても思い出深いです。これまでに携わってきた改造案件の中でも規模が大きく、納期も短かったうえに仕様変更や機能追加なども多く、非常に苦労しました。しかし、先輩や協力会社の方と力を合わせることで納期どおりに仕上げることができました。自分で設計した設備が動いている姿を見た時は、大きな達成感でいっぱいでした。
入社する前は、「設計」という業務はひとりで黙々とパソコンに向うというイメージを持っており、「設計だけの仕事には就きたくない」と思っていました。ですが、タマディックの設計業務はそのイメージとは大きく違います。わたしたちが担当する案件は複数人で担当しています。担当メンバーとはもちろん、お客さま、協力会社(商社や設備の製作会社など)の方など、立場の異なるさまざまな人たちとコミュニケーションを取って業務を進めないといけません。ものづくりは、たくさんの人たちとかかわり合わなければできないということ、そのためのチームワークやコミュニケーション能力の大切さを学びました。
これからの目標は、これまで先輩たちが築いてきたお客さまからの信頼や期待をさらに高めていくこと。そのためにお客さまの立場に立ち、要求のさらに上を行く提案をするよう心がけています。
技術を身につけるための環境や研修制度が充実しているところですね。私が所属しているグループには、配属された新人教育用の小さい設備を模した擬似的な研修機があり、いつでも設備設計に関する勉強ができます。この研修機は少しずつ難易度が上がっていく仕様になっているところもポイントです。実際の業務と同じように手を動かして「ああでもない、こうでもない」と考えながら学ぶことができます。ただ座って難しい話を聞くだけ、テキストを読むだけ、というような座学に比べると楽しみながら技術を身につけることができます。もしつまずいても、さまざまな知識や設計技術を多く持った先輩社員がサポートしてくれます。成長したい人にとっては、本当に良い環境だと思います。
「レーザー距離計」距離を測定するための道具です。使用する配線の長さを頻繁に調べているため、現場では欠かせません。測定する距離は数十メートルになることも多く、5メートルのコンベックス(工作用の巻尺)で測ると時間がかかるうえに計算も面倒で、正確性にも欠けストレスになります。レーザー距離計なら50mの測定も一瞬です。なにより距離を測る姿が断然格好いい! もう手放せません(笑)。
車体設備の動きを
バーチャルで再現する
シミュレーションソフトの設計
ピックアップトラックの
荷台リアベッドの車体設計
次世代モーターの開発における
装置および治具を設計製作
自動車の塗装ラインの
新規設備の電気制御設計
および既存設備の改造
ボンネットやトランクパネル
などの自動車部品の
プレス工程生産技術